アメリカには多くのビジネスチャンスがあり、世界経済をリードする超大国であるという認識は、誰にも共通していることでしょう。もし、皆さんが最高の銀行を求めるなら、アメリカ内に様々な選択肢があります。しかし、アメリカで銀行口座を持つにあたり、いくつか注意すべきこともあります。例えば、アメリカに口座があれば、1回も入国しなくても税金から取られてしまいます。
こういうコスト面を考え始めると、アメリカに口座開設するのをためらいたくなるかもしれませんが、しかしながらアメリカ人以外にとっては、米国で銀行を利用することには非常に大きなメリットがあります。そこで今回は、アメリカの銀行事情、アメリカ人以外がアメリカの銀行口座を利用するメリットを解説します。
【意外な事実】不完全な米国の銀行システム
意外に思われるかもしれませんが、アメリカの多くの銀行はグローバルに活動する顧客を持つことに慣れていません。またアメリカの銀行にオンラインでアクセスしようとした際に、とあるクライアントが別の国からログインしようとしたためにオンライン・バンキングが凍結されたという話もあります。EU圏内であるにもかかわらず凍結される事態が起きました。
とはいえ、全てのアメリカの銀行が頻繁に顧客の資産を凍結するわけではありませんので、それほど神経質になる必要はありません。
中でも、信用金庫などの小規模な金融機関は、送金による様々なリスクを回避しようとして顧客の口座を凍結する場合があります。そのため、海外との取引を始めたりすると事前の警告なしに口座を閉鎖されることがあります。現地に移住して生活するために口座を開設するのではなく、個人または事業の送金目的で口座開設する際には、小規模な銀行を避けるのが賢明です。
開設するなら中堅の銀行がベスト!?
大規模の銀行に口座開設するのも良いですが、金融商品の紹介・口座開設の案内などオファーが激しく行われます。無論、オファーを断ることも可能ですが、担当者の機嫌を損ねてしまう可能性がありますのでちょっと厄介です。
そうなりますと、アメリカで銀行口座を開設するなら小規模でもなく、大規模でもなく中間あたりがベストです。可能であれば国際的な結びつきもある銀行を選択すると尚更良いです。資金次第ですが、様々な人たちとのコネクションを得るチャンスがあります。
また、ネットバンクの誇大広告を鵜呑みにしないことも大切です。よくあるのは外国人(アメリカ人以外)がアメリカで銀行口座を開設できるかどうか問題になります。古くからある銀行であれば、気にする問題ではありません。
しかし、ネットバンクのような新興企業は、ギリギリの利幅と規制のラインの狭間で経営が行われています。とあるアメリカの銀行では「ATM手数料:無料」を謳い文句にしていますが、海外ATM(アメリカ以外)では有料で、無料で引き出すにはアメリカ国内のATMでなければならないというケースがありました。
目先のお得に惹きつけられて手数料などを大きく差し引かれるケースもありますので、よくATMや送金などの手数料を綿密に確認した上で開設する必要があります。米国駐在員が米国の銀行口座を維持すべき理由
アメリカの銀行口座は、アメリカに戻るつもりがなくても駐在員にとって便利なものです。実は、アメリカを通じてオフショア(海外法人)を設計しようとする人たちは、多くの場合、アメリカの銀行口座を非常に大切にします。
アメリカ国内の銀行口座は非常に重要な役割を果たします。なぜなら、アメリカで発生した請求書やその他の経費を支払うことができるからです。口座だけでなく、現地のアメックスのカードなど、時間と労力をかけて手に入れたものは、残しておく価値があるかもしれません。 世界を見渡して、すぐに同等の口座が見つけて、開設するのは難しいからです。
また、連邦預金保険公社(FDIC)が25万ドル(約3200万円)までの預金を保証しています。日本国内の銀行であれば1000万円が限度ですのでかなりの額が保証されます。税的な面で問題がなければ、資産の一部をアメリカの管轄内に置いておくことが理にかなっていることが多いです。
まとめ
アメリカの銀行は、オフショア銀行業界で高い評価を得ています。正しく利用すれば他国ではない非常にユニークな銀行サービスを受けることができます。とはいえ、デメリットを抑えて利益を得るには、手数料などの入念な下調べが重要です。
あまり大きな声で言えませんが、アメリカにはあなたを表計算ソフトの数字のひとつとしか見ない多国籍企業から、口座や海外取引にゼロが多すぎると怖気づく地元の信用組合まで、実にさまざまな銀行があります。
理想的なのは、個人的に直接コンタクトできる中堅銀行を見つけることです。あなたのグローバルな金融戦略を展開するのであれば、相性の良い銀行を持つことは、短期的にも長期的にも非常に重要です。