これまで私たちGPCでは、世界各国の銀行口座を分析・研究し、海外の銀行の良いところを見ることがあれば、悪いところも見てきました。しかし、多くの人々は、世界中の銀行口座を持つことのメリットを理解していないと思うのです。そこで、株式投資家や暗号通貨投資家であっても、世界中に銀行口座を持つべき最高の理由を紹介します。
もし、海外移住や海外法人設立など、国際的な活動をしようとする場合には、良い銀行明細書、良い銀行の推薦状、そして良い銀行インフラのようなものを持つことが重要だと思われます。例えば、ある国に行って暮らしたいと思っていても、入国管理官や大使館の人に滞在許可証の資格があることを証明するために、6カ月や12カ月分の銀行の明細がない人がいました。彼らのお金は証券会社の口座に眠っていたのです。
他の銀行口座を持つことのメリットについて、みなさんが見落としていることのひとつに、実は銀行口座だけで他の国の居住権や市民権を取得することができるということがあります。例えば、トルコでは、50万円を銀行に預け、それを3年間寝かせておくことで取得できます。
ポルトガル、ラトビア、タイ、パナマといった国では、数カ月で市民権を得ることができるのだ。銀行にお金を預けておけば、少なくとも滞在許可証は手に入るし、市民権への道が開けることもあります。
つまり、単に流動性をある国から別の国へ移動させるだけで、その見返りとして移住の特権を得ることができるわけです。そうすると、銀行にお金を預けておくだけで、色々なオプションが得られることが理解できると思います。また、基本的には海外の銀行に預け、資産の分散にも利用できます。
色々な国の銀行にお金を預けておくと、確かに資産保護になると思うんです。色々な問題が起こったときに、他の国にお金を置いておけば、誰かがそれを奪いに来ることは難しくなります。また、異なる通貨に資金を分散させることもできます。
日本国内では外貨預金は用意されていますが、多通貨の口座を提供している銀行はあまり見かけません。しかし、他の国ではほとんどどこでも見つけることができます。シンガポールのように比較的標準的なところもありますし、モンゴルのような国でもそうです。10種類、12種類、15種類の通貨を入れておくことができます。行ったり来たりできるのです。
通貨取引のプラットフォームとして使えというわけではありませんが、ある程度の資金を作り始めることは可能です。TransferWiseなどのサービスを利用して、他国への投資に備え、他通貨の残高を積み上げることもできますし、それに伴い、金利も高くなる可能性があります。
特定の国では、特定の通貨で高い金利を得ることができます。アルメニア・ドラムは、ここ5、6年、米ドルに対して比較的安定した通貨ですが、金利は2桁近くになっています。エクアドルやカンボジアなどでは米ドルで取引されているにもかかわらず、4%から6%の金利を払っているわけです。金利が高いということは、自分のお金をただ一つのバスケットから出してリスクを分散するに限らず、メリットが沢山あります。
これまで紹介してきたメリット以外には、海外に投資しやすくなるというメリットもあります。また、EU圏内どこかの銀行であれば、Transferwiseのようなサービスを使って送金することを嫌がります。マレーシアの銀行口座から送金されることを望んでいるのです。
もう一つのメリットは、海外で送金する際には円滑に進めることができることです。例えば、エジプトで不動産を買うために、アメリカの銀行で「エジプトに送金する」と言ったら、かなり変な顔をされる可能性が高いです。一方、ドバイに銀行口座を持っていれば、中東や北アフリカの取引に理解があるはずです。変な目で見られることはないでしょう。
一方で、世界各地の銀行へと送金が難しい場合でも、多様な銀行口座を持つことで、さまざまな状況での送金が可能になる場合もあります。金利が高いだけでなく、資産保全の観点からも、様々な銀行口座を持つことは非常に有効だと思います。また、取引によって住居やパスポートが無料になるなら、それに越したことはないでしょう。