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March 04, 2007
中学受験・合格と不合格
中学受験に限らず、小学校受験でも大学受験でも必ず「合格」があれば「不合格」もあります。そして、当然「合格」は嬉しいものですが、私たちの仕事は「合格」した生徒を褒めること以上に、残念ながら「不合格」になった子をしっかりと支えてあげることだと思っています。
ところが、子ども達が合否の結果を塾へ報告してくれるため、この両者が隣り合わせになる場面がしばしばあるのです。しかも、子どもの世界は残酷なところがあって、お互いに容赦なく「どうだった?」と聞くのです。そばにいると本当にハラハラドキドキの連続です。すると、残念ながら「不合格」の子はその答えに詰まります。この仕事をしていて一番辛い場面がこの場に遭遇した時です。今でもできることならそんな鉢合わせは避けてあげたいと願っています。
でも、こんな場面を乗り越えることもまた大切かも知れませんが、その前にきちんと「不合格」だった子を慰め、そしてこの悔しさを胸に、必ずリベンジするぞ!という気持ちにさせてあげることが自分の役目だと思っています。
以前、やはり「不合格」を報告に頑張って来てくれた女の子がいました。しかし、その子はずっと3時間もの間、何も話さずに、壁に空いていた小さな穴をずっとその小さな指で掘っていたのです。無心で掘っていました。3時間という長い長い時間が経過したため、その穴は、野球のボールほどの大きさの穴になってしまいました。ところが、何を思ったのか、3時間が経とうとした瞬間、その子は急に涙を拭き、顔を上げ、胸を張って帰って行ったのです。そして翌日、見事に第一志望校に二度目の受験でリベンジしたのでした。僕はこの穴を目にするたび、あの時の光景をはっきりと思い出します。ただただ横で見守るだけの自分のことも。
今も受験期になると顔を出すOB、OGがいます。その子達に共通するのは、受験を通して悔しい思いもし、また、最後にリベンジを果たした子達です。そしてこの時期に体験した悔しさで、多くのことを学習しているなと感じます。いわゆる心の痛みのわかる子に成長していると実感します。ですから、決して「不合格」を恥ずかしいなどと思わず、悔しさをしっかりと受け止め、次のステップの糧にしてもらいたいと思います。

私達の目指す理想的な中学受験は、まずは受験までのプロセスを大切にすることです。山あり谷ありの受験までの間、子ども達に関わる全員が全力で応援してあげることです。それによって、子ども達の頑張りも勢いが増すものです。まずは大人の本気を見せてあげましょう。その先に必ず「合格」という文字が見えてくるはずです。
投稿者 yoshinori_y : March 4, 2007 12:00 AM